ある日、パソコン作業中に黒い点が視界に浮かんでいることに気づきました。最初は目の疲れだと思っていましたが、数日経っても消えません。眼科を受診すると「飛蚊症」と診断されました。

飛蚊症とは、目の硝子体という部分が変性して濁りが生じる現象です。加齢や近視、眼精疲労などが原因となります。医師からは「すぐに失明するような危険なものではないが、完全に治す方法はない」と言われました。

しかし、生活習慣の改善で症状を軽減できる可能性があると聞き、目の健康に良いとされる習慣を1ヶ月間試してみることにしました。

まず取り組んだのは漢方による体質改善です。東洋医学では目の不調は肝臓の働きと関連があるとされています。漢方専門の薬剤師に相談し、私の体質に合った漢方薬を処方してもらいました。

次に食生活の見直しです。ブルーベリーやほうれん草などのアントシアニンやルテインを含む食品を積極的に摂取しました。特に、ビタミンAが豊富なニンジン、ビタミンCを含むレモン、ビタミンEを含むナッツ類を日々の食事に取り入れました。

さらに、目の筋肉を鍛える簡単なトレーニングも実践。遠くを見たり近くを見たりを繰り返す「遠近法」や、目を上下左右に動かす「アイジムナスティック」を朝晩10分ずつ行いました。

スマホやパソコンの使用時間も見直しました。20分画面を見たら20秒は遠くを見る「20-20ルール」を徹底し、ブルーライトカットメガネも使用しました。

そして何より大切にしたのが睡眠です。22時から翌朝6時までの間に7時間以上の睡眠を確保するよう心がけました。

1ヶ月が経過した頃、気づくと飛蚊症の症状が明らかに軽減していました。黒い点が完全に消えたわけではありませんが、数が減り、気にならなくなりました。

眼科医に再診してもらうと「硝子体の濁りは残っているが、目の血流が良くなり、全体的な調子が上がっているようだ」と言われました。

もちろん、これはある人の体験談であり、同じ方法で必ず改善するとは限りません。飛蚊症が気になる方は、まず眼科を受診することをおすすめします。網膜裂孔や網膜剥離などの深刻な病気が隠れていることもあるからです。

目は一度失うと取り戻せません。日々の小さな習慣の積み重ねが、大切な視力を守ることにつながります。皆さんも目の健康習慣、始めてみませんか？