目の健康に関心をお持ちの皆様、こんにちは。今回は多くの方が気になる「白内障」について、最新の研究結果をもとにした予防法をご紹介します。

白内障は、目の水晶体が濁ってしまう病気で、加齢とともに発症リスクが高まることが知られています。日本眼科学会の調査によると、70代では約半数、80代では8割以上の方が白内障を発症するとされており、誰もが関心を持つべき眼の疾患です。

最新の研究では、白内障の主な原因として「酸化ストレス」と「糖化」が注目されています。特に紫外線による酸化ストレスは水晶体のタンパク質を変性させ、濁りの原因となります。また、血糖値が高い状態が続くと、水晶体のタンパク質が糖と結合して変性する「糖化」が進み、白内障のリスクが高まることが分かってきました。

では、効果的な予防法とは何でしょうか？

まず重要なのが「抗酸化成分を含む食品の摂取」です。ルテイン、ゼアキサンチン、ビタミンCやEなどの抗酸化物質は、目の酸化ストレスを軽減します。ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜、トマト、ブルーベリーなどのベリー類を積極的に食べることをおすすめします。

次に「糖質の適切なコントロール」です。過剰な糖質摂取は避け、血糖値の急上昇を防ぐ食習慣を心がけましょう。玄米や全粒粉などの精製度の低い炭水化物、食物繊維を多く含む野菜を中心とした食事がおすすめです。

さらに「紫外線対策」も重要です。UVカット機能付きのサングラスやメガネを使用し、帽子をかぶるなど、日常的に目を紫外線から守る習慣をつけましょう。

漢方医学の観点からは、目の健康に関わる「肝」の機能を高める食材が注目されています。東洋医学では目は「肝」と密接な関係があるとされ、クコの実、菊花、枸杞子などを取り入れた食生活が推奨されています。

最後に忘れてはならないのが「定期検診」です。早期発見・早期治療が重要なので、40代以降は年に一度の眼科検診をお勧めします。

白内障は進行を遅らせることができる疾患です。日々の生活習慣の見直しと適切なケアで、クリアな視界を長く保ちましょう。何か気になる症状があれば、早めに眼科医に相談することをお勧めします。

目は私たちの大切な感覚器官。毎日のちょっとした心がけで、健やかな目の健康を維持していきましょう。