ある日、パソコン作業をしていると突然視界に黒い点が浮かび上がり、目を動かすとフワフワと動く影のようなものが…。最初は「疲れ目かな？」と思っていましたが、数日経っても改善せず不安になったことがきっかけで「飛蚊症」という症状を知りました。

飛蚊症とは、目の中の硝子体という部分が変性し、小さな影が視界に浮かんで見える症状です。特に明るい場所や白い壁を見るときに目立ちます。30代に入ってからデジタルデバイスの使用時間が増え、目の負担が大きくなったことが原因かもしれません。

眼科医師に相談したところ、「加齢や近視などが原因で起こる一般的な症状。多くの場合は心配ないが、突然増えたり閃光を感じる場合は網膜剥離の可能性もあるので注意が必要」とアドバイスを受けました。

安心はしたものの、日常生活で気になる飛蚊症。対策として取り入れたのが、東洋医学的アプローチです。漢方の考え方では、目の健康は肝臓と密接に関わっているとされます。肝の働きを助ける食材として、ゴマ、クコの実、ブルーベリーなどを積極的に摂取するようにしました。

また、日常習慣の見直しも重要です。具体的には：
・定期的な休憩（20分ごとに20秒間、20フィート先を見る「20-20-20ルール」）
・デジタルデバイスの使用時間制限
・目を温めるホットアイマスク
・十分な水分摂取
・質の良い睡眠の確保

さらに、目の周りのツボ押しマッサージも効果的でした。特に「攅竹（さんちく）」というツボは、目の疲れを和らげるのに役立ちます。眉の内側の窪みを親指で優しく押すだけの簡単なケアです。

生活環境の改善では、ブルーライトカットメガネの使用と室内の適切な湿度管理も大切です。乾燥は目の不調を悪化させるため、特に冬場や空調の効いた環境では注意が必要です。

漢方薬局での相談も役立ちました。体質に合わせた漢方薬の提案を受け、全身の調子を整えることで目の健康もサポートされるという考え方に納得しました。

これらの対策を3ヶ月ほど続けた結果、飛蚊症の気になる度合いは減り、目の疲れも軽減されました。完全になくなったわけではありませんが、付き合い方を見つけられたことで精神的な負担も軽くなりました。

目は健康のバロメーター。飛蚊症をきっかけに目の健康だけでなく、生活習慣全体を見直すことができました。同じ悩みを持つ方の参考になれば幸いです。