目の健康について考えたとき、緑内障という病気をご存知でしょうか。緑内障は日本人の中途失明原因の第一位とされる眼の病気です。怖いのは初期症状がほとんどなく、気づいたときには視野が狭くなっていることも少なくありません。

緑内障は眼圧が上昇することで視神経が障害を受け、徐々に視野が欠けていく疾患です。一度失われた視野は元に戻らないため、早期発見と適切な治療が非常に重要になります。

では、どうすれば早期に発見できるのでしょうか。まず注意したいのは、以下のようなサインです。

・夕方になると目が疲れやすい
・頭痛や目の奥の痛みを感じる
・明るいところから暗いところに移動した際に見えにくい
・視界の端が見えにくい感じがする
・虹がかかったように光が見える

こうした症状を感じたら、すぐに眼科を受診することをおすすめします。ただし、多くの場合は自覚症状がないまま進行するため、40歳を過ぎたら定期的な眼科検診を受けることが大切です。

緑内障の予防や進行を遅らせるためには、生活習慣の改善も効果的です。特に血液循環を良くし、眼圧の安定に役立つ対策として以下のようなことが挙げられます。

まず、適度な運動を心がけましょう。ウォーキングやストレッチなど軽い運動でも血行が促進されます。ただし、逆立ちや重いものを持ち上げるような眼圧が上昇する運動は避けた方が良いでしょう。

食生活では、抗酸化作用のある食品を意識的に摂取することをおすすめします。ブルーベリーやほうれん草、ニンジンなどに含まれるビタミンA、C、Eは目の健康維持に役立ちます。

また、漢方薬の中には目の健康をサポートするものもあります。東洋医学では目の健康は肝臓と深い関わりがあるとされており、肝機能を整える漢方が処方されることがあります。

ストレスも目の健康に影響します。リラックスする時間を意識的に作り、質の良い睡眠を心がけましょう。また、長時間のパソコンやスマホ使用は目に負担をかけますので、適度に休憩を取ることも大切です。

緑内障は早期発見と適切な治療により、視力低下を最小限に抑えることができます。目の健康は生活の質に直結します。「見えにくい」と感じたら我慢せず、専門医に相談してください。定期的な検診を習慣にし、大切な視力を守りましょう。